音楽でセルフヒーリング

気分を上げる不思議なチカラ 心地よい音楽でセルフヒーリング

気分を上げる不思議なチカラ心地よい音楽でセルフヒーリング

ちょっと気持ちがふさいだときに好きな音楽を聴いて癒されたという経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。「音楽は魂の薬」というのは、古代ギリシャの哲学者・プラトンの言葉。音楽の効用は、実ははるか昔から確信されていたのです。

近年注目を浴びる「音楽療法」は、この効用を精神的な治療に応用したもの。その先進国アメリカでは、20世紀初頭から医療への応用が試みられてきました。具体的には、音楽を聴く、歌う、演奏することによって、不安やうつ状態を和らげて心の回復を図ったり、音楽によるリラックス効果で身体の痛みを緩和したりします。感情を失ったかに見える認知症の患者さんが、青春時代の流行歌を聴いて笑顔で口ずさんだというドラマのような出来事もめずらしくありません。まだ解明されていない部分もありますが、音楽は人間の脳の複数の部分を刺激するとか。心の深い部分に届く気がするのも、そんなメカニズムとの関わりがあるのでしょう。

日常生活において、自分に音楽療法をほどこすのは自分自身。ヒーリングにはモーツァルトが最適だ、といった通説もありますが、ロックを聴くと楽しい気持ちになれる人、演歌に力をもらえる人、どんな音楽に心が動くかは十人十色です。難しいことは考えず、ときには頭をからっぽにして、自分が心地よいと思える音に浸ってはいかがでしょうか。